





書籍という一つのコンテンツを味わうためには、活字で読んでも音で聞いても、ほとんど変わらないのではないかと思ってしまいがちです。
しかし、脳の機能からすれば、読むのと聞くのは大きく異なります。たとえ音声で一度聞いた内容であっても、 「深く理解し、記憶に定着させたい」という欲求から、 やはり活字で確かめておきたいというケースがしばしばあります。
Audibleというサービスがスタートした当初は、出版社や著者は本の売上が下がってしまうのではないかという懸念を抱いたのですが、実際はむしろ売上はアップしたのです。 音声で価値を確かめたユーザーが、今度は「手元に置いておきたい」と紙の本を買い直すという、新たな購買行動が生まれたからです。
つまり、 Audibleというサービスは単なる音声コンテンツを提供するだけでなく、活字の書籍の 「強力な宣伝機能(ショールーム)」 も果たしていることが分かったというわけなのです。
こうした背景もあり、 今は発売されたばかりの新刊書であっても、どんどんAudibleで同時に音声が提供されるケースが増えました。
出版社や著者にとっては、 Audibleが新刊のプロモーションになるだけでなく、音声が再生された分のロイヤリティ(印税)も手に入り、さらに紙の本の売上にもつながるわけですから、まさに一石二鳥、一石三鳥のメリットがあると言えます。