






ここ数年、読んだ中で最も記憶に残っている本はマンガです。魚豊作の「チ。―地球の運動について―」です。衝撃を受けました。
この物語に、特定の主人公は登場しません。あえて言えば、天動説そのもの。そして、命がけで真理を探究する人たち。たくさんの人が異端者として教会勢力に殺されていきます。が、彼らの知的好奇心は死の恐怖を超えます。
作者は、この知的好奇心に「タウマゼイン」というプラトン由来のコトバを充てました。
生きがいというコトバには外発的に動機づけられた印象があります。が、タウマゼインにはカラダの内側から沸き出る熱量を感じます。そして、タウマゼインを追いかけることが「生きる」ことなんだと気づかせてくれます。
なぜ、こんな物語が当時、二十歳そこそこの青年に描けたのか、全く不思議でなりません。
取り扱いジャンルは多岐にわたります。思想、哲学、科学、天文学、宗教、歴史。同じ内容をテキストで書けば、誰も手に取らなかったに違いありません。が、マンガなら伝わるんです。結果、大ヒット作になりました。







































